メルマガ2022.12.16
4元でワールドカップに参加した気分になれる?!2022年12月16日号
ワールドカップの開催に伴い、中国のSNSではサッカースター選手たちとの合成写真がブームとなっています。一番人気はネイマール。抖音(中国版Tiktok)では「いいね」数は11万8千を超え、小紅書(RED)では、投稿数が1,000件を超えています。
中国では、合成写真のことを「P図」といいます。「P図」とは、本来は画像編集ソフトの「Photoshop(フォトショップ)」を使って写真を合成したり、修整したり加工することを表しています。今はPhotoshopに限らず広く「ソフトやアプリで画像を編集・加工する」という意味合いで使われています。
「P図」はすでにビジネスとなっており、専門スタジオだけでなく、副業としても人気です。1枚の価格は4~30元(約100~600円)で、数万元をかけてカタールに行くよりも、1枚4元で手に入る写真は、若者たちがW杯に参加する新たな選択肢となりました。
しかし、有名人に限らず人の写真を無許可で合成しSNSに投稿することは、肖像権や著作権の侵害行為にあたります。中国では、個人用の投稿で訴えられたケースはないようですが、法外な罰金や慰謝料を要求されてもおかしくはありません。ほんとうは参考写真を皆さんに見ていただきたいのですが、肖像権や著作権の侵害になるため、お見せできなくて残念です。
W杯のブームが去っても、ニーズがあるかぎり、まだまだ「P図」の商売が続きそうな中国です。
文/Elly