北京のとあるレストランの入り口で不思議な光景が見られています。多くのお店待ちのお客さんが宙に浮いて座っているのです。しかも、皆さんスマホをいじりながらのんびりと座っています。まるで雑技をやっているみたいです。いったいこれはどういうことなのでしょうか？

実はこれは案内待ちのお客さんのための「透明椅子」です。この「透明椅子」は二つの折り畳み可能な金属製の支柱と複数のベルトで構成されていて、スマホのスタンドまで付属しています。この「透明椅子」を装着すれば、好きな場所に「座って」案内待ちをすることができ、なんと装着したまま自由に歩くこともできます。店側はわざわざ間隔をおいて椅子を設置しなくても、待つ人達のモラルでソーシャルディスタンスを保ち、密になることが防げます。

実はこの透明椅子は数年前よりスイスの会社が工場の流れ作業ラインの従業員のために開発したものなんです。新しい製品ではないですが、みんなが笑顔で楽しく並んでいる光景を見ると、本当に成功したマーケティング施策だと言わざるを得ません。

文/Elly