メルマガ2022.04.20
怠け者の夢を叶える「ナマケモノ経済」とは? 2022年4月20日号
ここ数年、「懒人经济(ランレンジンジー)」という言葉が中国で流行っています。「懒人」とは怠け者、「懒人经济」は「ナマケモノ経済」という意味になります。「レイジー・エコノミー」、または「ズボラ経済」とも言います。スマホの普及及び各種O2O(オンライン・ツー・オフライン)など便利なサービスの登場によって、暮らしに必要なすべてのことが、家を出ずして、スマホ一つ、指を動かすだけで、あっという間に満たされることを指しています。この現象は新型コロナの影響で、さらに加速しています。2020年、アリババが発表した「ナマケモノ消費データ」によると、若いZ世代だけでなく、30代以上の「ナマケモノ」も急速に拡大し、中国のO2O市場規模は8億人以上、6千億元(約9兆円)を超えています。
また、ライフスタイル、飲食だけでなく、ファッション、化粧品分野でも「ナマケモノ」化が進んでいます。例えば、効率よく、必要なときに必要な部分だけ化粧をしている女性が増えています。時短アイシャドー、眉毛テンプレート、髪の毛がサラサラになるパウダーなどが人気です。
コンピューターを発明したジョン・アタナソフ氏が、「演算するのが面倒なので、コンピューターを発明した」と言っているように、余暇時間を効率よく利用し、仕事に精力を注ぐ「ナマケモノ」こそが社会の発展に貢献する人たちなのかもしれません。
文/Elly