メルマガ2021.11.10
250円の商品でも新疆ウイグル自治区まで送料無料?! 2021年11月10日号
最近、新疆ウイグル在住のネットユーザーのツイートが話題になっています。「淘宝(タオバオ)で買った13.9元(約250円)のスマホケースが、広東省深セン市から新疆のイリ(伊犁)まで送料無料で配達してくれた。中国の大半を横断しても、送料無料なんてすごい!」。ちなみに、深セン市からイリ(伊犁)までの距離は5,000㎞弱、直行便でも4時間くらいかかるそうです。
「中国電子商物流ビッグデータ」の報告によると、2016年、中国ネット通販の送料無料は中部都市部「江浙沪(江蘇省,浙江省,上海市地区の総称)」の配達率は89.4%です。その後数年間で、送料無料配達地区は「江浙沪」から全国各地に広がりました。また、中国中央テレビCCTVの報道によると、今年の「ダブル11」に参加する29万の店舗のうち98%が送料無料で配達する予定です。
中国の送料無料率は90%以上で世界一となりました。2位のアメリカ60%を大幅に超えています。
企業にとって、送料無料は薄利多売の経営手段。店舗アクセス数増、在庫処理の手法でもあります。「羊毛出在羊身上」。中国のことわざで「他人からもらったものかと思っていたが、元をただせば自分の身から出たものだ」という意味。わかっていても「送料無料」「送料込み」の商品を選んでしまいます。今後、中国のネットショッピングでは全国100%の「送料無料」「送料込み」も現実になりそうです。
文/Elly